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グレイのMMDニッチ知識解説

【MMD】柔軟剤プラグイン解説(エラー対処編)

2021-02-14 22:22:22
柔軟剤プラグインでよく見るエラーとその対処を紹介する。
基本編応用編を先に読んでいる前提)

※あくまで一例なので解決を保証するものではない。


■「準備されていない頂点が含まれています」


他のエラーになった後に「段組み取得」を再実行した場合に表示されやすい。
対処は柔軟剤プラグインのウィンドウをいったん閉じてからプラグインを再実行し、「準備」からやり直す。


■「対象頂点20000越えは重いので、処理を中断します」

モデル表示ウィンドウで材質を絞り込まずに「準備」を実行するとよく出る。
物理を入れたい材質だけ絞り込み表示してからプラグインを実行すること。
ハイポリゴンすぎてスカートだけで20000頂点を超えているような場合は諦める。


■「頂点が選択されていません」

物理を入れたい開始段を指定せずに「段組み取得」を実行すると出る。
モデル表示ウィンドウで開始段の頂点をちゃんと選択状態にしてから「段組み取得」すること。
下の画像のように任意の一段分の頂点だけきっちり選択してあればOK。
モデル表示ウィンドウ左下の頂点/選択頂点表示アイコン →がONになっていないと頂点は表示されないので注意。



「輪形ないしヒモ形を発見できませんでした、処理を終わります」

「段組み取得」実行時に、対象の材質の形状が複雑すぎる、1枚に繋がっていない、など
柔軟剤プラグインを適用できる条件から完全に外れているときに表示される。
これが出たら諦めるか、応用編の解説参照。


「3辺に繋がる点があったため処理を中断しました
 該当頂点を選択状態にします」

「段組み取得」実行時に、横列が分岐して段組みが判断できない箇所があるときに出る。
メッセージにある通り、分岐と判断された該当箇所の頂点がモデル表示画面で選択状態(オレンジのドット)で示される。

解決策としては
・分かる人なら自分でポリ割を修正する
・近傍判定精度の値を大きくしたり小さくしたり変更してみる
 (2つの段の距離が近すぎる構造で近傍判定を広く設定していると、段が融合していると判断されることがある)
・材質の絞り込みが適切か見直す(複雑な形状の材質を除外する)
・開始段に、材質の上端ではなく少し下の段を指定してみる
 (端は頂点が密集してポリ割がゴチャついていることがあるため、そのエリアを避ける)
応用編参照


「途中から開放型になる形状と認識しましたが、直上の段の開始点が上手く決められませんでした
手動で開始点変更処理を行ってください」

裾のボタンを外したシャツやコートのように、上半分が円筒状、下半分が開いた形になっているモデルで「段組み取得」実行時に表示されやすい。
出やすい形状の例:


これが出たらまず「全段の開始点」ボタンを押す。



そうすると以下の赤線で示した箇所のように、各段ごとの横一周の始点となる頂点がオレンジのドットで示される。
裾が開き始める箇所を境に、上下の段で開始点の縦列が断絶して大きくずれているのが分かる。


そこで開始点に設定したい頂点の縦一列を手動で選択し直してから、「選択頂点で開始点変更」を実行すると開始点の縦列を揃えることができる。
※プラグインのウィンドウ枠を下に広げると隠しメニューが出る。



開始点を変更したら一旦モデル表示画面で頂点の選択を解除し、再度「全段の開始点」を押すと正常に変更されたか確認することができる。

なお、開始点からどちら周りに剛体を配置するかは「進行方向表示」で確認できるが、以下のように途中の段で進行方向が逆転してしまっている場合がある。


このままでもプラグインの実行は可能で剛体は入るのだが、方向を揃えておきたい場合は進行方向を変えたい段を柔軟剤プラグインのウィンドウで選択状態にし、「進行方向反転」を実行すると向きを揃えることができる。




■「剛体数振分け」を実行しても剛体が設定されない
これはエラーメッセージではなく、剛体振分けを押したとき全ての段の予定剛体数がゼロになってしまい、剛体を正しく割り当てできない誤動作である。完全な円柱のように各段の長さが全く同じ時に発生する。


これが発生した場合は柔軟剤プラグインのウィンドウ枠を下に広げて「予定剛体数の最大/最小をnにおさめる」のチェックを外してから「剛体数振分け」を再実行する。



以上!
投稿者:

グレイ

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