汁を染みこませるんだ! ~落書きメモ~
星の子ポロンを発掘しよう17 ~解明!パサデパートの真実、ポロンの製作期間も?~
2019-10-16 00:13:39Q.まず『星の子ポロン』とは?
A.ザックリ言うとこういう超展開のカルトアニメとよく言われてるらしい作品です。
(大百科記事リンク)

▲ケフィアさんに新たに作っていただきました
NHK主催「ベストアニメ100」にて38位になった幻の謎アニメ『星の子ポロン』の目撃情報などを募集中です。一部で大変熱い盛り上がりの作品ですが、権利者も不明で全260話あるらしいのに一部しか見つかっていません…!https://t.co/rOx2ogwFbi [まとめWiki] pic.twitter.com/ro7PBxWsNy
— koichil (@koichil) 2017年5月3日
▲人気エピソード集めた動画
未解明の情報があまりにも膨大なため、『星の子ポロン』が好きな一部ファンによって盛んに研究活動や関連放送が行われています。
どうも、本当に本当にお久しぶりのポロマガです。前回から一年以上経ってますね…。
あまり時間取れないので本当に取り急ぎでまとめます。いつもより内容薄くなりますがご容赦を。
まず、皆さんは「パサ」をご存知でしょうか?そう、『星の子ポロン』に登場する「パサ」です。
星の子ポロン屈指の人気キャラである"コロ助"と"いいんです代"が登場する「エスカレーター騒動の巻」では…

物語の舞台として「パサデパート」が登場します。
OKA(オオカミに厳しいアニメ)として知られるポロンの代表エピソード「信号無視のオオカミ君の巻」では…

「パサ」というビルも登場します。
『星の子ポロン』の舞台に登場する数少ない固有名詞として「パサ」はファンの間で長らくその正体について考察がされていました(そんなにされてねえだろ)
パサデパートのパサは時報映画社的になにか大切な名前だった!?
— 音唆 つき (@Inmay_writer) May 27, 2017
そして来たる2019年10月15日、突如としてその正体が解明したのです。
きっかけはアニメデータ研究のパイオニア、そして『星の子ポロン』の数少ないデータを掲載した徳間書店「TVアニメ25年史」にも携わったデータ原口さんのツイート。
なんと、長年謎とされていた「パサ」の正体がここにきて判明してしまったのである。後から知ったがどうやら当時の撮影スタッフの関係者(?)経由のようである。数日前、とある取材で、まったく予期せぬ形で『星の子ポロン』の撮影を手がけた「スタジオ・パサ」の存在を知った。これ、既に研究者には知られている事実なのかな? 1973年の年末から翌年3月くらいまでに集中的に撮影が行われたらしい。#星の子ポロン
— データ原口 (@dataharamasa) October 15, 2019
突然すぎてマジでびっくりした。仕事中だったので手が付かず…。
急いで反応をしたところ、データ原口さんがさらに情報を提供してくださったので、他の重要そうなツイートと共に引用させていただく。な、なんと…!?全くの初耳です!
— koichil (@koichil) October 15, 2019
星の子ポロンの作中にも「パサデパート」という架空の建物が登場しますが、撮影スタジオが元ネタだった事に…。 pic.twitter.com/gWsVX4nEsP
スタジオ・パサの主宰は桑島さんだと言うので、「それはクワシマトウキさんですか?」と教えてくれた人に尋ねたのだが、下の名前は記憶にないとのこと。#星の子ポロン
— データ原口 (@dataharamasa) October 15, 2019
1973年の秋、『アストロガンガー』の撮影を終えたナック撮影部のスタッフが数人、同社を離れてそれぞれ生活のために幾つかのスタジオに散って、仕事を受けたらしい。その一つが『星の子ポロン』。#星の子ポロン
— データ原口 (@dataharamasa) October 15, 2019
おお!そんな所に痕跡が……。スタジオ・パサは桑島さんのご自宅で、普通の民家の中にカメラを設置していたらしく、夜になると非常に寒かった、ということからも冬場で間違いないかと。#星の子ポロン
— データ原口 (@dataharamasa) October 15, 2019
ついでに、細かいながらも傍証となるかも知れない情報。その離脱したナック撮影スタッフたちは、散り散りになる直前、短期間だけグループを結成して撮影の下請けをしていたらしい。その名前がモビッシュ・ハウス。#星の子ポロン
— データ原口 (@dataharamasa) October 15, 2019
実は『新造人間キャシャーン』の11話「悪魔の巨像」(1973年12月11日放映)に「撮影」としてクレジットされている。私が知り得ている表示例は、今のところこれ一ヵ所のみ。#星の子ポロン
— データ原口 (@dataharamasa) October 15, 2019
— TATU (@tatu_zihou) October 15, 2019これが本当であれば、まとめると以下の通り。
・『星の子ポロン』の撮影を担当したのは桑島氏の「スタジオ・パサ」というスタジオ。
(同作のキャラクターデザインを担当した桑島東輝氏と同一人物かは不明だが可能性は高い)
・『星の子ポロン』の撮影は1973年の年末(12月?)から1974年の3月頃までの冬場にかけて集中的に行われていた。
(=作画も同時に行われていたと仮定すれば同作は僅か4ヶ月間で一気に全260話が制作され、その1ヶ月後の1974年4月1日から放送開始をしたと考察もできる)
・『アストロガンガー』に参加したナック(現・ICHI)の撮影部スタッフは「モビッシュ・ハウス」を結成していた。
・ナックの撮影部スタッフはナックから離れた後に「スタジオ・パサ」に移動し『星の子ポロン』の撮影として関わる。
(キャシャーンとポロンの撮影とで時期がかぶっているため「モビッシュ・ハウス」と同一かは不明)
ちなみに『星の子ポロン』の作画には「スタジオマンモス」が関わっている事も以前の調査で判明している。上手くまとまってるか分からないけどこんな感じ…? pic.twitter.com/S2Fuwn5KeH
— TATU (@tatu_zihou) October 15, 2019
(参考リンク)
この時の調査では桑島氏は「桑島プロ」というスタジオを創立していた事が判明したが、果たして「スタジオ・パサ」との関連性は…?非常に気になる所。
そして個人的に注目したいのは『星の子ポロン』の製作期間が推測とはいえ判明した事。
約4ヶ月…4ヶ月だ。
時期的に冬場のエピソードがやたら多いのも、あんなに低カロリー作画で無茶苦茶なストーリー展開なのもこれで合点が行ってしまう。
そりゃ、4ヶ月で全260話を作ろうとしたらああなってしまうだろう…。
地味に同作が他アニメのように放送と同時並行で制作を進める形式ではなかった(=番組販売式)という裏付けにもなっている上に放送開始日と近い事から信憑性は非常に高いであろう。
もう一つ気になるのは桑島氏が作画としてのアニメーター業と同時に撮影もしていたのか?という点だ。聞く所によればあまり見ないケースらしい。
今回は簡易的ながらも以上となる。
いやまさか、「パサデパート」の正体が判明したり、『アストロガンガー』と『星の子ポロン』にこんな繋がりがあるとは思いもしなかった。
つまり、『星の子ポロン』には『アストロガンガー』の血が流れている事にもなり「アストロガンガン」という両作を掛け合わせたMAD作品の誕生も巡り合う運命だったのかもしれない。笑いが止まらない。
▲赤い糸で繋がっていた…!?
今回の貴重な情報を提供してくださったデータ原口さんと取材の関係者の方には多大な感謝を述べる。本当にありがとうございます!おかげ様でまた謎がいくつか解決しました!!
もし新情報があった場合は、追記いたします。
▼宣伝
Doughさんの主催で「星の子ポロン上映会in岡山」が10月27日に行われます!
詳細は(リンク先)をご覧下さい。俺も行く予定だぞ!
▲記事バックナンバー
▲発掘済みエピソード一覧
▲毎週土曜日23時~新エピソード公開生放送をしてました(過去形)
現在は不定期放送となってますので、興味ある方は随時お知らせを見てみて下さい。



▲無断転載OK!迷惑をかけない範囲で、印刷するなり焼くなり色々やろう!

▲録画テープを探してみよう!