汁を染みこませるんだ! ~落書きメモ~
星の子ポロンを発掘しよう07 ~時報映画社の詳細及び製作の他作品について~
2016-07-14 04:51:00情報量多いので、取り急ぎで適当に。引用ばかりで、見辛いとは思いますが、申し訳ない。
タイトルにもある通り、今回は『星の子ポロン』『ガンとゴン』を製作した時報映画社及び日本動画が関わった他作品について、まとめたいと思う。なので、これらはポロン発掘には、ほぼ関係ないと言っていいだろう。
…まぁ実はWikiにもう一通り情報がまとめられているのだが、このまとめられるまでの経緯やら、不確定情報を含む推測についてはここにしか書けないと思うので、見ていただけるとありがたい。
ツイート引用はクリックすれば、詳細が表示されるので、それも確認していただきたい。
最後には時報映画社に関する重大な調査もあるので、合わせて読んでおきたい。
早速話題としては微妙だが、一応残しておこうと思う。
まずは、こちらのリンクを見ていただきたい。

▲メディア芸術データベースより
いつぞやの記事にも書いたような書いてなかったような気がするが、こちらは、『冒険ガボテン島』という1967年の作品。
メディア芸術データベース上ではなんと、制作協力に「日本動画」の名前があるではないか。
…同名の会社ではないのか?という指摘があるだろうが、それを否定する材料がある。それが、同サイトで「日本動画」で検索した時の結果である。下記画像がそれだ。

▲日本動画で検索した結果
ご覧の通り、『冒険ガボテン島』は『星の子ポロン』『ガンとゴン』と同様の「日本動画」表記である。
他のそれらしき作品はいずれも「日本動画KK」という呼称で統一されている。

▲TBS企画製作『冒険ガボテン島』
よって、『冒険ガボテン島』の制作協力に、我々が知っている「日本動画」が携わっているのでは…?いやまさか…と思い、ハッキリさせるために色々な他の資料から推測をしてみた。
以下引用
@Mashi_Oh 「九尾の狐と飛丸」でggったら出てきたこの記事を読んだ感じ、設立の経緯からしてやっぱ違うっぽいな。でも微妙に会社があった時期は近いんだよな…。https://t.co/aHb1fXWQBE
— ましお (@Mashi_Oh) 2016年6月14日
ちゃんと他の作品が「日本動画KK」として分別されてる以上、冒険ガボテン島も時報映画社の子会社である日本動画が協力…?67年だから微妙なんだけど、ガンとゴンもポロンも全260本(520話)疑惑出てるから、それらの製作時間も考えると…
— koichil (@koichil) 2016年6月14日
映画の國 || コラム ||: https://t.co/U71ea6ViVx
— koichil (@koichil) 2016年6月14日
冒険ガボテン島: https://t.co/rZU28qquHs
『九尾の狐と飛丸』と『冒険ガボテン島』
ざっと見た感じスタッフ名は一致しないけど(協力だし)「TCJ」が関わってるのは共通してるな
メディア芸術データベースにおける、
— koichil (@koichil) 2016年6月14日
「日本動画KK」表記の作品の情報源は「劇場アニメ70年史」となってる。
対して「日本動画」表記の作品の情報源は「TVアニメ25年史」となってる。
単に情報源の表記通りにしてるだけなのかも
『冒険ガボテン島』の情報源はTVアニメ25年史で、ポロンとかと同じ「日本動画」にされてるけど、実態は劇場アニメ70年史の「日本動画KK」なんじゃないかという予想
— koichil (@koichil) 2016年6月14日
@tasskkiu3 む…待てよ…矛盾が…まとめる
— koichil (@koichil) 2016年6月14日

▲『TVアニメ25年史』より、草創期のナック(チャー研で有名)の作画部門が『すばらしい世界流行』に携わり、その後スタッフが時報映画社の「日本動画」に移ったとされる情報のソース
@koichil 両者が同一の日本動画だとしたら矛盾してね?
— koichil (@koichil) 2016年6月14日
だって、後々ポロンとかを作る日本動画のスタッフは当時独立してないでナックにいたんだから
結論:『冒険ガボテン島』に携わった「日本動画」は、我々の求めている「日本動画」とは無関係
どうよこの逆転裁判みたいな華麗な推理をよぉ!
@mm_11ce @koichil @tasskkiu3
— つくも (@tkmkz) 2016年6月14日
資料のコピーありました。映画年鑑1974年版p.154です。中段右端が時報映画社「劇画SEX秘聞」です。漢数字はフィルムの長さ(メートル)、[審]は映倫審査日です。 pic.twitter.com/xZHnwdNwy1

▲配給:新東宝興業・東京興映
まとめると…(憶測)
— koichil (@koichil) 2016年6月14日
時報映画社が『劇画SEX秘聞』を製作(依頼された物なのかは不明)
↓
73年6月に新東宝興業・東京興映が配給
↓
同年12月に、配給会社の一つである東京興映が活動停止
時報映画社はやっぱ他の映画の製作で忙しそうだし、子会社の日本動画にポロン製作を任せた?
星の子ポロンの製作会社の他の製作物について調べてたら星の子ポルノについて調べる事になってしまったポロン発掘ガチ勢達
— koichil (@koichil) 2016年6月14日
…できればこんなの見つかって欲しくなった…!
しかしこのポルノ作品の存在によって、発掘ガチ勢の欲が爆発!(決して性的な意味ではないぞ)
もしかして、『星の子ポロン』と『ガンとゴン』以外の時報映画社製作品が見つかるんじゃないか?という流れに…結果…
日本動画KKの作品について調べようとしてたまたま図書館にて手に取った日本アニメーション映画史(1978刊)にて発見。時報映画"社"じゃないのが若干気になるが「交通安全教育映画」や「火星の子」などかなり可能性は高いと思われ pic.twitter.com/XFclSsdF1g
— ましお (@Mashi_Oh) 2016年6月16日




というわけで、『日本アニメーション映画史』にて"時報映画"名義で作られた作品が発覚。
一番注目すべきは、『ツーちゃんといっしょに見よう』である。
なんと「演出:桑島東輝」と書いてあるではないか!
桑島東輝氏と言えば、『星の子ポロン』ではキャラクターデザインを、『ガンとゴン』では作画監督を務めている人物である。
…これはもう確定的と言えるだろう。
しかもこれらの作品は、『星の子ポロン』と同じように交通安全教育を目的としたアニメ作品が多いそうだ。
@Mashi_Oh 訂正:調査範囲は64~77年です。78年発行の関係で77年の途中までのデータしか載っていないようです。
— ましお (@Mashi_Oh) 2016年6月16日
というわけで、『星の子ポロン』のプロトタイプとなった作品である可能性もある。残念ながら一枚も画像が確認できないので、神のみぞ知るだが…。
これらの作品の権利は、時報映画社が持っているのか、企画をした日本交通安全協会が持っているかは不明である。
ちなみに、wikiにも書いてあるが、これらの中の一部の作品は、条件付きで一般人も閲覧する事ができるそうだ。その地域限定だったり、教育目的ではないと見れないらしいが…。
もし、対象地域に在住されている方がいましたら、是非内容を確認してきていただきたい。
それと『ヤッちゃんと火星の子』は、どうやら2015年2月にオークションで16mmフィルムが出品されていたようである。4,600円で落札、もっと早く調査をしていれば…(◞‸◟)

▲オークファンより
「■所有者様より他の方に貸し出しなど一切していないと聞いておりますので、ワンオーナー品です。」「映像会社様の所蔵されていたもので」
— koichil (@koichil) 2016年6月16日
という記述から、時報映画社→コレクター→ヤフオクの順っぽいな
他にも時報映画社製の作品が判明したが、面倒なので、それはwikiに任せよう(逃)
それは有志の一人が放映情報を調べようと新聞を調べていた時の事だった…(ですよね?)
ただ収穫はあり。全国版から時報映画社に関する記事を発見しました。読売新聞、昭和50年7月19日付夕刊より。新たな実写作品と75年当時の時報映画社社長、電話番号が発覚。 pic.twitter.com/TpK0Ah0HeL
— ましお (@Mashi_Oh) 2016年6月28日
なんと、ポロン初放映から一年後の1975年の新聞から、時報映画社の社長の名前と電話番号が発覚!やべえ!よく見つけたなホント!
電話番号はこっそり教わりました、はい。多分もう使われてない。
そして、当時の社長である、鈴木元章氏の存在が発覚、これは重大情報ですよ…!
ちなみに…
千葉の時報映画社(仮)の取締役の人と同じ名前だったら「ポロン制作の時報映画社=千葉にある時報映画社(仮)」確定するんだけど…どうだろう?
— Dough (@doughnut_f) 2016年6月28日
そう、以前の記事では千葉県にある時報映画社について登記事項証明書(簡単に言うと法人団体の情報)まで発行をして調べた。
鈴木元章氏の名前が、この登記事項証明書内にあれば…!?という事だろう。(一応登記事項証明書内の名前は伏せてる)
千葉県の時報映画社の事項証明書を持ってるオイラが言います。
— koichil (@koichil) 2016年6月28日
"苗字だけは"一致しています。
おわり、微妙な所。
…というわけで、不確定なのは変わらないんですねぇ、残念。
俺は、親族だと思ってる!そう信じたい!
https://t.co/ls4EKeAFrQ
— Dough (@doughnut_f) 2016年7月6日
年金機構の持ち主不明記録のある事業所一覧、に「時報映画株式会社」発見
あと、こんなのも見つかりました。

▲226ページ
…株式会社?ちなみに千葉県にある時報映画社(仮)は有限会社である。
…さて、ここまでで得られたのは以下の情報である。
・当時の時報映画社の社長が判明
・当時の時報映画社の電話番号が発覚
・正式社名が"時報映画株式会社"の可能性
この内、電話番号と株式表記について興味深い調査があった。
「無謀運転の結末」のフィルムがヤフオクで落札されてたのを発見。電話番号も先週の新聞記事に載ってたのと多分同じ。たったの1200円で落札された模様。https://t.co/EMNPRfOalVhttps://t.co/V0TMp0RzVH
— ましお (@Mashi_Oh) 2016年7月5日
@Mashi_Oh 電話番号の頭5桁で調べるとどうやら昔、東京都港区で使われていたものっぽい
— ましお (@Mashi_Oh) 2016年7月6日
よって、以下の情報が得られる。
・"時報映画株式会社"は正式社名、我々の知っている時報映画社と同一
・時報映画社作品のフィルムに記載されている電話番号と、新聞に載っている電話番号が一致している事からも裏付けが取れる
・時報映画株式会社の電話番号から会社が港区にあった可能性が高い
・時報映画株式会社の社長と、有限会社時報映画社(千葉県)の取締役の苗字が一致(ありふれた苗字だが…)、関連性のある企業の可能性が高い
電話番号分かったから「時報映画株式会社」のほうの登記事項証明書も発行してもらえるんじゃないかなー?
— Dough (@doughnut_f) 2016年7月9日
@doughnut_f 電話しました代
— koichil (@koichil) 2016年7月11日
原則「会社名」「住所」がわかってないとダメみたいですが、せめて所在区さえわかればお調べする事自体は可能という事でした
日本年金機構のアレに載ってる「時報映画株式会社」が確かなら…って感じ
というわけで、忘れてなければ水曜日の朝にでも行きます
…そう、これらの情報があれば、以前は不可能だった当時の時報映画社の登記事項証明書を取得できるかもしれないのだ!
デジタル化される前だから正確には登記簿謄本だがな!
そしてこの登記簿謄本、目的の法人の所在区を管轄している法務局ではないと発行ができない!というわけで、港区の法務局に行って参りました。
法務局のおばちゃんに「住所もわからない企業の登記簿謄本なんて見つからないわよ…」みたいな困った顔されましたけどね!本当に申し訳ありませんでした!

▲というわけで二丁発行してきました
以下、隠す所はモザイク付きで公開。
モザイクなし版は、必要と判断すれば調査している方々に無理矢理送りつけます。

▲一丁(1/1) 昭和63年(1988年)2月29日移記同日閉鎖

▲二丁(1/4) 平成7年(1995年)1月11日閉鎖登記

▲二丁(2/4)

▲二丁(3/4)

▲二丁(4/4)
以上である。以前の記事に載せている、千葉県の"有限会社時報映画社"の登記事項証明書も合わせて確認していただきたい。
重要そうな情報をざっくりまとめると…
・時報映画社自体は、1961年の2月21日に設立。
やはり港区にあった!
・何回か本店が移転している。
・登記簿謄本から現状確認できる役員は4名。(役員なので、これら以外にも社員はいた可能性はあり)
取締役のM.T氏
取締役のS.T氏
代表取締役のS.H氏(名と記載住所が千葉県の"有限会社時報映画社"の物と同一)
監査役のO.T氏(平成5年2月28日就任)
O.T氏以外就任時期は不明。
また、鈴木元章氏の名は確認できなかった。(恐らく一丁登記時には記載の必要がなかったのだろうか…?)
・"目的区"が"有限会社時報映画社"の物とほぼ同一。
下記に、今回得た"時報映画株式会社"の登記簿謄本の情報と、以前得た"有限会社時報映画社"の登記事項証明書の情報を時系列順にまとめた表を載せる。
年(元号) | 年(西暦) | 月日 | 出来事 |
昭和36年 | 1961年 | 2月21日 | 商号"時報映画株式会社"設立 東京都港区芝浜松町四丁目13番地にて |
昭和40年 | 1965年 | 11月4日 | 昭和39年法務省令第23号附則第4項の規定により登記 |
昭和44年 | 1969年 | 2月25日 | 本店移転 東京都港区芝浜松町二丁目7番地ロイヤルビル4階にて |
5月14日 | 上記移転を登記 | ||
昭和47年 | 1972年 | 1月1日 | 住居表示の実施(本店移転?) 東京都港区浜松町一丁目25番5号にて |
10月7日 | 上記移転を登記 | ||
昭和63年 | 1988年 | 2月29日 | 規則47条の2第1項移記同日閉鎖 (詳細不明) |
平成5年 | 1993年 | 2月28日 | 監査役のO.T氏就任 |
9月21日 | 上記就任を登記 同時に"除却"も登記 | ||
平成6年 | 1994年 | 2月25日 | "資本の額"を「金200万円」から「金1,000万円」に変更 |
3月22日 | 上記変更を登記 | ||
12月9日 | 本店移転?(何故"その他の事項"に記されているかは不明) 東京都中央区日本橋小伝馬町16番6号にて | ||
平成7年 | 1995年 | 1月11日 | 登記同日閉鎖 |
- | - | - | 不明(破産?) |
平成10年 | 1998年 | 3月2日 | 商号"有限会社時報映画社"設立 千葉県某所にて 社員は二名で、内の代表取締役の名は、 "時報映画株式会社"と代表取締役と同一 法人番号:0400-02-034473 |
平成16年 | 2004年 | 1月13日 | 平成元年法務省令第15号附則第3項の規定により、移記 (登記?詳細不明) |
平成18年 | 2006年 | 5月1日 | 平成17年法律第87号第136条の規定により、登記 |
…残念ながら、当時の社長の鈴木元章氏の名は確認ができなかったが、他に「時報映画」が付いた法人を確認できない事、当時の時報映画社が長期間港区内に存在した事を合わせると、この"時報映画株式会社"は我々の求めている「時報映画社」でほぼ間違いないだろう。(これで違ってたら恐ろしい…)
そして、記載住所や代表取締役の名が同一の物である以上、千葉県の"有限会社時報映画社"が"時報映画株式会社"と関連のある企業である事は目に見えて明らかである。
ようやく確信に似た何かを得られたような気がする。(その後どうするかはこの後次第だが…)
ただし、良い事だけではない。
平成5年には、監査役が就任している。そして同年にそれを登記すると同時に、”除却”が行われたようなのである。
こういう事はあまり詳しくないので、ザッと調べた所、"除却"とは「有形固定資産を取り壊しや廃棄する行為」だそうだ。
しかも、この後2年後以降に恐らく会社は一度なくなっている可能性が高い。
もしかしたら、それに合わせてそれまで管理していた16mmフィルムなどをまとめて廃棄してしまった可能性がある。
時報映画社の元社員と思わしき書き込み、そして時報映画社に問い合わせたという方の記事(フィクションと謳ってはいるが…)とも矛盾しない話でもあるからね…。
以前お伝えした通り、『ガンとゴン』については何故かヤフオクに出品されてたけどね…。
だがマスターフィルムからの発掘は極めて困難だという可能性が高まってしまった。
今は大きな前進に喜ぶべきであろう…!
~2018年12月9日追記~
コメントで「登記簿の読み方が違う」というご指摘がありましたので、必要になった場合の情報再整理に備え、取り急ぎで再掲させていただきます。情報をありがとうございました!

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というわけで、今回の記事は以上になる。
中々濃い内容だったのではないだろうか?
今回発覚した情報から更なる新しい情報にまた行き着くかもしれない。
その時は再び記事にしようかと思います。
あ、そうそう。ポロンちゃん関連情報の受付メールアドレスを作成しました。
starchild_poron☆yahoo.co.jp
もし『星の子ポロン』や『ガンとゴン』、その他の時報映画社作品についての情報・発見がありましたら、上記メールやTwitter、ブロマガのコメント欄、まとめWikiに書き込んで行って欲しい。
あと発掘協力してくれる方は、モザイクなしの登記簿謄本や登記事項証明書など諸々の公開してない情報をお渡ししますので、お気軽に声かけて下さい。(場合によっては無理矢理送りつけます)
それでは、バイバイバナナ~
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▲無断転載OK!迷惑をかけない範囲で、印刷するなり焼くなり色々やろう!

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